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【インタビュー】5万足磨いてきたシューシャイナーKEN氏の靴談義 〜プロが認める英米の本格靴とは?〜

2017.10.02

今週末の10/7(土),10/8に開催される靴磨きイベント

北は北海道、南は鹿児島までシューシャイン(=靴磨き)のラヴコールを受けて飛び回る、

まさに東西南北、心身浦々で引っ張りだこの人気シューシャイナーKEN氏が登場!

今回のイベントに先立ち、プライベートで友人でもあるカニヤが靴にまつわる話についてインタビューを1週間前に急遽敢行。笑

予想以上のボリュームとなりまして(笑)続編も予定してますので、そちらも乞うご期待下さい!

それでは早速本編へ、どうぞ!!

靴磨き歴は約8年。今まで磨いた数は5万足以上。
無店舗営業で個人宅へ出張、ジャンルを問わずショップへのイベント磨き経験多数。
日本全国へファンを持つ実力派シューシャイナー。
好きな食べ物はシュークリーム。

カニヤ:先ずは経歴からいきましょうか!よろしくです。笑

シューシャイナーKEN (以下KEN):(笑)今年で靴業界で働き始めて約十年になりました。

業界に入る前には化粧品会社で働いていて、その時の上司が靴好きの上司で影響を受けて靴のクリームのメーカーの営業に転職しました。

ですがそこでは良い靴に触れられないから、靴磨きの世界に入りました。

カニヤ:良い靴を求めに行ったわけですね。

 

KEN:そうです、そうです。

新橋の靴磨き本舗という靴磨きのお店で4年勤めました。

カニヤ:僕もその頃ご縁があって知りあったんですよね。

KEN:そうそう。笑

カニヤ:何度か遊びに行きましたけどいっつも並びがいましたもんね。

KEN:あの時は他の靴磨きのスタッフがいたんですけど自分1人に3人待ちとかもありましたからね。1日50足以上磨く日もありました。苦笑

カニヤ:50足!!は半端じゃないですね。笑。

KEN:今は独立して今年で4年目になります。

靴磨きだと8年目。靴業界で約10年目。

今は店舗を持たない無店舗営業で出張だったりとか、個人のお客様に磨きに行ったりがメインになりますね。

カニヤ:月に個人のお客様はどのぐらいいるんですか?

KEN:決まったお客様だと何人かにはなりますが毎月磨きに行かせてもらってます。

あとはセレクトショップ、百貨店、洋服のテーラー、時計屋さんなんかにも磨きに行きますね。

カニヤ:前と変わらず相変わらずの人気ぶり!安心しました。笑

靴磨きにあたって得意な靴ブランドなどありますか?

KEN:基本的にはなんでも磨けますけど、、やっぱり紳士靴全般ですかね。

カニヤ:aldenのcordvanで有名になった印象があるんですが、そちらはやっぱり得意ですか?

KEN:得意ですね!

ピッカピカになりますね。笑

KEN氏のインスタグラムは靴好き必見!@shoeshinerken

カニヤ:自分も以前磨いて頂いてコードヴァンの革に水が乗ったみたいになるのですが、コツは何かはあるんですか?

KEN:なるべくうす〜くワックスを乗っけるので、コードバンの良さがすごく出るというか、それを意識して磨いています。

極力うす〜いワックスで凄く輝かせるというのを心がけていますね。

カニヤ:なるほど。

KEN:極力…

カニヤ:今まであの〜…

KEN:極力、うす〜いワックスで…

カニヤ:極力言いたいだけじゃないですか!

一同:爆笑

腕も確かだが、この朗らかで軽妙なトークでファンが多い。

カニヤ:今まで出会ってきた靴の中で印象的な靴はなんですか?

KEN:印象的な靴…革で?

カニヤ:ブランドとかでお願いします。

KEN:やっぱり、オールデンのコードバンは衝撃を受けたというか。

カニヤ:どうしてですか?

KEN:やっぱり磨いててたのしいんですよね。

カニヤ:磨いててたのしい靴なんですね?

KEN:うん、たのしいです。

コードヴァンて楽しいね〜。笑

KEN:すぐ光るし独特のシワが入るじゃないですか?

KEN:その輝きとそのシワの陰影がピカピカなんだけど、

ちゃんと使われているというか経年変化がたのしいですね。

無骨なんだけど何か綺麗というかスマートというか。

バランスが凄くいいよね。

カニヤ:他に印象的な靴はありますか?

KEN:やっぱりJOHN LOBBですね。

靴に目覚めて初めて買った高級靴がジョンロブだったんです。

KEN:買ったモデルはPhilip。

カニヤ:Philip Ⅱですか?

KEN:フィリップ2じゃなくてフィリップ(1)なんですよ。

その時代は1だったね〜。

因みに化粧品の会社に勤めていた時の給料が出てすぐ買ったんですよ。笑

やっぱり最高のものを履きたくて、ちょっと無理して買ってそれを毎晩磨いてましたね〜。

KEN:ワックス塗ったら落として、塗ったら落として。

カニヤ:えっ、塗ったら落とす?!練習ですか?

KEN:そうそうそう。見よう見まねでね。色々やってましたよ。

それが私と靴磨きの始まりかな〜。笑

KEN:本当の初めはイタリア靴が格好良いと思ったんですけど、そこから段々靴を知っていく上で、イギリス靴の魅力が分かって、そこから今もそうですけどず〜っとイギリス靴が好きですね。

カニヤ:うちもイギリス靴だとクロケット&ジョーンズの評判が良いんですが、クロケット&ジョーンズはどうですか?

KEN:自分もクロケット&ジョーンズは5足ぐらい持ってますけど、バランスが良いですね。

発色の美しいKEN氏私物のブローグ靴

カニヤ:それはどういったバランスですか?

KEN:う〜ん、今日履いているのもCROCKETT&JONESなんですけど、、

良心的というか、価格と作りと品質のバランスが良いと思いますね。

クロケット&ジョーンズにもエピソードがありまして、以前は靴修理の仕事もしてたんですよ。ソール交換とか。

クロケットはウエストが凄い絞ってあるじゃないですか?

これがオールソールの時に拾うのが凄い難しいんですよ。

ステッチのギリギリまで絞ってあるので。

K:確かに。グッドイヤーの割にはコバがシャープなイメージですよね。

KEN:そうそうそうそう。だからこれはオールソールの時に結構修理屋泣かせだったりするんですよ。

カニヤ:見た目は凄いカッコ良いのですがそういう裏側もあるんですね。

うちのラインナップの中だとどれがお好きですか?

KEN:やっぱりこのAudleyは凄い良いですね。本当に。

10万円を切ってこれだけのクオリティはやっぱり凄い。

 

ジョンロブとかエドワードグリーンとかいっぱいありますけど、

このハンドグレードラインのオードリーの作りは本当に良いと思います。

通常のラインとは異なる刻印が押されているのがハンドグレードライン

KEN:クロケット自体100年以上の歴史がありずっと拘って良いものを作り続けていて、

どの靴を見ても品質が安定していて妥協していない良さが出ていると思います。

あと革も凄く良いですよね。

カニヤ:やっぱり磨いていても分かりますか?

KEN:そうですね。革がモチモチでキメが細かくて、、

何年も磨き続けて味が出てきます。

耐久性も高いと思いますしイギリス靴の良さの中にドレッシーさというか色気も感じますね。

カニヤ:なるほど。なんだか靴無性に欲しくなりました!笑

KEN:自分は何だか磨きたくなってきました。笑

【続編へつづく.......】

 

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