Vol.11 最新&最旬の圧倒的な個性が光る コートが主役の冬スタイル
2016.12.16
ASTILE house 2016AW STYLING Vol.11
プロデューサー / 大和一彦、スタイリング、ディレクション / 四方章敬(code)、写真 / トヨダリョウ
素材だけでなくシルエットも新しいTHE GIGIのアルスターコート
THE GIGIのコート「ALYA」は、アルスターコートをモダナイズした6ボタンダブルのスタイル。従来よりも少し長めでギリギリ膝上丈というフォルムが新鮮です。もう少し短ければ、いままでどおりで面白みに欠けますし、これより長いとクラシックですが古クサい印象を与えかねません。この絶妙にして最善といえる設計は、マーケット主義でなく、あくまでデザイナーであるピエルイジ・ボリオリの感性を第一にデザインされているからこそ。THE GIGIはもはやデザイナーズブランドと言ってもいいクリエイティブなコレクションを展開しています。
素材は硬めに織られたループツイード。ヴィンテージ生地に見られるような素材感ですが、柄が実に洒落ています。グレンプレイドをベースにダイヤ格子柄を描く織り模様は、遠目にも存在感があり、ひと目でTHE GIGIと分かるはず。誰も見たことがない素材を選び現代的に提案するという、デザイナーの圧倒的な実力を思い知らされる一着と言っていいでしょう。
これだけの個性を放つコートですから、スタイリングもあくまでコートがメインです。インはジョンスメドレーのハイゲージクルーネックニットを合わせてみました。コートと同系色のシンプルなグレーは、あくまでコートの背景に徹するセレクトです。パンツはベルウィッチが誇る旬のキャロット型シルエット。くるぶし丈に履くことでコートの着丈とのコントラストが洒脱な雰囲気を醸します。素足履きも、この季節には新鮮なスパイスですね。鮮やかなブルーのストールを差し色に使ったことで、モダンな印象が際立っています。
インを軽めにジャケット感覚でコーディネートすれば、着る人の個性を存分に引き立ててくれるはずです。コートが主役となるこれからの季節ですが、ここまで主張する一着ならば室内で脱いでしまうのが惜しいくらいではないでしょうか。
ITEM INFO
KNIT : ¥31,000(税抜)/ JOHN SMEDLEY
SCARF : ¥62,000(税抜)/ JOHNSTONS